Roland P-6 › 順番に進めるP-6入門コース — レッスン 4 / 6
P-6:Chopでループを叩き直す
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ねらい
1小節のドラムブレイク、ボーカル、コードループをP-6のChoPで等分割し、鍵盤から好きな順番で鳴らし直す。元ループの質感を保ったまま、フィル、スタッター、ブレイクを作る。
できあがり
ChoP 8で分割した1小節ループを、16ステップ上で組み直す
基本: 元の順番どおり → 変化: 末尾2スライスを入替 → フィル: 末尾を連打
始める前
1小節程度のループが入ったPadを1つ用意する。ステップ1でMIX INから録音した素材でも、USBでImportした素材でもよい。テンポ感がはっきりした素材ほど、最初の結果を判断しやすい。
素材のBPMがP-6の目標BPMと異なる場合は、Chopの前にFL Studioでテンポ補正してWAVへ書き出す。ChoPは等分割であり、タイムストレッチではない。FL StudioでP-6用ループをテンポ補正して書き出すを参照する。
先に理解すること
ChoPは、選択中のサンプルを等しい長さで2〜64個に分割する。各スライスはC4から順に鍵盤へ割り当てられる。
| 分割数 | 向く素材 | 最初の使い方 |
|---|---|---|
| 4 | 1小節のコード、遅いフレーズ | 拍単位で抜き差しする。 |
| 8 | ドラムブレイク、ボーカル | 8分単位で順番を入れ替える。 |
| 16 | タイトなドラム、短い声ネタ | 16分のフィルやスタッターを作る。 |
| 32以上 | アタックの多い素材、ノイズ | 一部だけを連打する。最初から全体を並べ替えない。 |
Chopしたスライスは音階としてのピッチ演奏には使えない。音程を変えるのでなく、時間上の位置を選ぶための鍵盤として考える。
手順
- 1小節程度のループが入ったPadを選ぶ。
[SHIFT] + [G] (VOICE)でSAMPLE EDIT (VOICE)を開く。TEMPO/VALUEでChoPを選び、[ENTER]を押す。TEMPO/VALUEで分割数を選ぶ。まずは8、細かく崩したい場合は16にする。[KYBD]を押し、鍵盤ボタンでC4から順にスライスを試聴する。鳴り始めが拍の頭と合っているかを確認する。[KYBD]を消してパターンのステップ編集へ入る。編集したいステップを選び、[KYBD]を押して、その位置で鳴らすスライスを入力する。- まずは元の順番に近い並びを置き、次に1〜2個のスライスだけを入れ替える。
[SHIFT] + [TIE] (WRITE)で、Pad設定とパターンを保存する。
最初の16ステップ例
C4から順に、Chopしたスライスを表す。8分割の1小節ループを16ステップ上で組み直す例。
| ステップ | 1 | 3 | 5 | 7 | 9 | 11 | 13 | 15 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 基本 | C4 | C♯4 | D4 | D♯4 | E4 | F4 | F♯4 | G4 |
| 変化 | C4 | C♯4 | D4 | D♯4 | E4 | F4 | G4 | F♯4 |
| フィル | C4 | C♯4 | D4 | D♯4 | E4 | F4 | G4 | G4 |
- 基本:8つのスライスを順番どおりに置き、素材の拍感を確認する。
- 変化:最後の2スライスを入れ替え、ブレイク感を作る。
- フィル:最後のスライスをもう一度鳴らす。音が重なる場合は、まず単音のまま試す。
3つの使い方
1. 元ループを保ったブレイク
ChoP 8で分割し、最初の小節は順番どおりに置く。次の小節でスネアやボーカルに相当する1スライスだけを抜く。
2. 最後の1拍だけを刻む
ChoP 16にし、最後の2〜4スライスだけを繰り返す。全体を細切れにするより、曲の区切りだけを細かくすると、次の小節頭へ戻りやすい。
3. Polyでスライスを重ねる
[SHIFT] + [GATE]でPoLyを有効にすると、同じPadのChopスライスを同時に鳴らせる。最初は小節末の1ステップだけで使う。
設定の目安
| 症状 | 対処 |
|---|---|
| スライスの頭が曖昧 | Chop前に、STARTで無音部分を減らしてから分割する。 |
| 16分割で音が細かすぎる | 8分割へ戻す。素材の長さを伸ばすより、分割数を減らす。 |
| 連打が濁る | PolyをOFFにし、同時発音ではなく連続発音にする。 |
| 別パターンの鳴りも変わった | ChoPはPadの設定なので、全パターンで共通する。専用Padまたは専用Bankで使う。 |
使いどころ
- 古いドラムブレイクから、1小節だけのフィルを作りたいとき。
- ボーカルの語尾や子音だけを反復して、次の展開へつなぎたいとき。
- 既存ループを新しいリズムに組み直し、P-6単体で展開を作りたいとき。
注意点・失敗例
- Chopは等分割であり、トランジェントを自動検出して分ける機能ではない。拍がずれた素材や余白の大きい素材は、先に
START/ENDを整える。 ChoPを変えると、同じPadを使う全パターンの再生方法に影響する。元のループを残したい場合は、先にサンプルを別Padへコピーしてから試す。- 変更を残すにはPad設定とパターンの保存が必要。作業前にUSBバックアップを取ると安心。
関連
- Roland P-6
- Chop
- P-6:16ステップのビートを組む
- FL StudioでP-6用ループをテンポ補正して書き出す