プロジェクト・パターン・サンプル・Songの関係
未検証最終更新
できること
初代Digitaktのデータが「どこに入っていて、何をすると保存され、何をすると消えるか」を1枚で把握する。入門コースのどのステップで迷っても、ここへ戻れば位置関係が分かるようにする。
全体の階層
+Drive(本体の保存領域・1 GB・電源を切っても残る)
├─ プロジェクト ×最大128
│ ├─ パターン 128(8バンク A〜H × 16)
│ │ ├─ オーディオトラック 8(各トラックに Sound=サンプル+音作りの設定)
│ │ ├─ MIDIトラック 8
│ │ └─ トリガー・パラメータロック・BPM・長さ・スイング・拍子
│ ├─ サンプルスロット 127(RAM・合計 約64 MB)
│ ├─ Sound Pool 128
│ └─ Song 16(各 最大99行)
├─ サンプル置き場(FACTORY/INCOMING/RECORDED)… 全プロジェクト共通
└─ Soundライブラリ 2048 … 全プロジェクト共通
- +Drive:本体内の保存領域。プロジェクト、全プロジェクト共通のサンプル置き場、Soundライブラリが入る。
- プロジェクト:曲づくりの単位になる入れ物。パターン、サンプルスロット、Sound Pool、Song、全体設定をまとめて持つ。読み込んだプロジェクトが「作業中の状態」になり、電源を入れ直してもこの状態から起動する。
- パターン:再生の単位になるループ。8つのオーディオトラックそれぞれの音(Sound。8つ組でキットと呼ぶ)と、トリガー、パラメータロック、BPM、長さ、スイングなどを持つ。画面の
A08は「バンクA・パターン8」。 - サンプル:音声ファイルそのもの。+Driveのサンプル置き場にあり、
LOAD TO PROJでプロジェクトのサンプルスロット(RAM)へ読み込むと、トラックで選べるようになる。[SRC]の一覧に出るのは、このスロットに入ったものだけ。 - Sound:サンプル+SRC/FLTR/AMP/LFOの設定のまとまり。パターンへ読み込んだSoundは、元のSoundと切り離されたコピーになる。
- Song:どのパターンを、何回、どの長さ・テンポ・ミュートで鳴らすかを行で並べた曲構成。プロジェクトの中に16曲まで持てる。
トラックは「担当レーン」、パターンは「そのレーンを並べた1つのループ」、Songは「ループの並べ方」、プロジェクトは「それら一式と、使うサンプルを入れた箱」と考えるとよい。
保存と消え方
Digitaktには「作業中の状態」と「+Driveに保存したプロジェクト」の2層がある。編集はまず作業中の状態に入り、保存操作で+Driveへ書かれる。
| 対象 | 保存する操作 | 保存されないまま消えるとき |
|---|---|---|
| プロジェクト全体 | [FUNC] + [SETTINGS](SAVE PROJECT AS)でスロットを選んで保存 |
保存せずに別のプロジェクトを読み込む/新規作成する。読み込み時に今のプロジェクトは自動保存されない |
| パターン | [SETTINGS] → PATTERN → SAVE TO PROJ。プロジェクトを一度も保存していないと使えない |
RELOAD FROM PROJで保存時の状態へ戻すと、それ以降の編集は消える |
一時保存([FUNC] + [YES]) |
保存はしない。[FUNC] + [NO]で戻る地点を作るだけ |
別のプロジェクトを読み込む |
| パターンチェイン | 保存できない(同時に1本だけ・最大64パターン) | 新しいチェインを作る、別のバンク/パターンを選ぶ、電源を切る |
| Song | 作成・編集した時点で自動保存される。SONGメニューのSAVE TO PROJで明示的にも保存できる |
プロジェクトを保存せずに別のプロジェクトへ切り替える |
| プロジェクトへ読み込んだサンプル | プロジェクトの保存で、どのスロットに何を入れたかが残る。サンプル本体は+Driveに残ったまま | UNLOADはスロットを空けるだけで、+Driveのサンプルは消さない |
- パターンの
CLEARも、同じスロットへ保存するまでは恒久的に消えない。 - 迷ったら「良い状態になったら
SAVE TO PROJ、作業の区切りでプロジェクトを保存」と覚える。
使いどころ
制作の流れ
- 曲(またはライブセット)ごとにプロジェクトを作り、すぐ名前を付けて保存する。
- 使うサンプルを
LOAD TO PROJでプロジェクトへ読み込み、トラックへ割り当てる。 - パターンでループを作り、良くなったら
SAVE TO PROJ。大胆に試す前は一時保存する。 - 展開は、空きスロットへパターンを複製して作る。
- 並びはパターンチェインで試し、決まったらSongへ固定する。
- 区切りでプロジェクトを保存する。
ライブでの使い分け
- その場の変化:一時保存 → 崩す → 一時リロード。
- 即興の並び:パターンチェイン(保存されないので、順番はメモする)。
- 決めた曲構成:Song。
1プロジェクトのサンプルスロット127/約64 MBは、プロジェクト内の全パターンで分け合う。曲数の多いセットを1プロジェクトにまとめるときは、この上限を先に確認する。
注意
- プロジェクトの削除、+Driveのフォーマットは破壊的操作。ここでは扱わない。
- 1つのプロジェクトを複数の曲で使い回すと、パターンとサンプルスロットを取り合う。新しい曲は新しいプロジェクトで始める方が迷いにくい。
関連
- 練習用プロジェクトを作ってキットを読み込む — この関係を実機で一度通す
- トラックとパターン
- サンプルをトラックへ読み込む
- SoundとSound Lock
- パターンを保存・複製・復帰する
- Data Structure and Managing Projects - Elektron Digitakt Complete Tutorial - Part 4